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執筆者の写真コスタリカ社会科学研究所

「セグア」のおはなし(『コスタリカ伝説集』より

更新日:2023年1月30日




『コスタリカ伝説集』(エリアス・セレドン編、山中和樹訳  国書刊行会刊,2022)から、まずはセグアについてのおはなしを紹介します。


「ポアス火山のセグア(馬女)」

「ラ・ツェグア(馬女)」

「カルロスとラ・セグア(馬女)」

の3つが、第3部「怪異譚」に収められています。


 一人で夜道を行く男に襲いかかるというセグア(馬女!)って、何者??




「ラ・ツェグア」の記述によると…

「そいつは娘っ子でね。色白のきれいな女で、黒い大きな目をしていて、髪の毛はカールしていて、かわいい口元をしているんでさあ」(p.282)

その美しい娘は歩き続けたせいで疲れ切った様子をしており、病気の母のところへ向かっているのだが、あなたの馬に乗せてくれないか、と頼んでくるそう。その頼みを断われず、というよりむしろ喜んで乗せてやって進みだすと…

「顔は馬のしゃれこうべになって、目は真っ赤に燃えていて、大きな歯をむき出しにして」(p.282)という恐ろしい姿になって襲いかかってくるそう!


「カルロスとラ・セグア」では、「お前は本物のワルじゃない。私に悪さをするつもりはなく、あたしを助けてくれるつもりだったんだから、お前は生かしておいてやろう」(p.287)と、命からがら助かった話として掲載されています。


「ポアス火山のセグア」では、”1930年代から50年代”の「セグアが出るというもっぱらの噂だった」(p.277)ポアス川付近での、集団での目撃談が記述されています。時間も場所も具体的!


 資料室で一番人気の『南米妖怪図鑑』(ホセ・サナルディ文、セーサル・サナルディ画、寺井広樹企画、ロクリン社)でも、”中米の美しき殺人鬼”と紹介されているセグア。

コスタリカの書店で売られていた、セグアをモチーフにした栞も所蔵しています。

ぜひ、資料でセグアに会ってみてください!

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