「ナマケモノ」の新しい資料が入りました!
ルーシー・クック著・橋本篤史訳『ナマケモノでいいんだよ』(光文社刊)。
日本での出版は2019年なので、ちょっと遅れてしまいましたが、ナマケモノペースということでお許し下さい。
よくある癒しの写真&文章を組み合わせたものかと思いきや、動物学者・映像作家・写真家でもあるルーシーさんの手腕が存分に活かされた一冊。冒頭では生態がしっかり紹介され、写真はひたすらかわいい!そしてウェルギリウスやアーレント、ジョブズなどによる「古今東西の名言」がじわっと沁みてきます。名言についての補足も小さな字でなされていて、とても勉強になります!
ちなみに、この本で紹介されるナマケモノちゃんたちはみんな、「赤ん坊のときに中央アメリカの自然保護施設によって助けられた子たち」だそう。
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母親はほとんどの場合、ペットや観光客の見世物にするためにさらわれたり、電線での感電やイヌの攻撃や交通事故によって命を落としたりしました。この孤児たちは大人になってから元の生息域へ戻されるプログラムの保護下に入っています。
野生のナマケモノは驚くほど広い行動圏を持ち、つねに単独で行動しています。
いつも笑っているように見えますが、小さなスペースに閉じこめられたり、ヒトに触られたりするのは好きではありません。
ですから、もしあなたがナマケモノを愛しているなら、どうかかれらの生活を尊重してあげて下さい。
ペットにしたり(自撮りやハグのために)捕まえたりせず、巻末にあげたような、ナマケモノを適切に扱ってくれる組織の支援に協力して欲しいのです。(p.5)
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ちょっと背筋の伸びる思いのするこの文章を読むと、ナマケモノちゃんたちがますます愛おしく見えてきます。
そして、ルーシーさんが創立したというナマケモノ鑑賞協会、Appreciation Society にお邪魔したところ…悶絶級にかわいい写真・動画満載!!!特に赤ちゃんけもにはノックアウトされてしまいます…
さて…本と一緒に写真に収まっているぬいぐるみのナマケモノちゃんは、この秋コスタリカからやってきた、弊所の新しいおともだちです。紹介が遅れてしまいましたが、この子もどうぞよろしくお願いいたします。
『ナマケモノでいいんだよ』は弊所資料室にしっかりおさめました。ご来所いただければご利用可能です。お待ちしています!
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