4月上旬、私(代表理事足立)の「家族」が弊所にやってきました。
コスタリカでは、家族の範囲は血族にとどまりません。親しい友人・知人たちと家族同然の付き合いをする人がとても多いのが特徴です。日本でもそういう地域や人びとがいると思いますが、それと同じです。
彼の名前はホスエ。私との関係を詳しく説明すると、「私がコスタリカ在住時に借りていたアパートの1階にあるカフェテリアで働いていた女性店員の甥」です。私の中では、カフェ店員までが「家族」の範疇でしたが、その甥が友人と2人で日本に旅行に来るとの連絡を当時のカフェオーナーであり隣人でもあったジーナから受け、近隣を案内することになったのです。その時点で、「家族」の枠が一段広がりました。これがコスタリカ流です。
まずは東京で歓迎会。弊所ともコラボするピースワーカーのYさんと、新橋の居酒屋で日本食を楽しみました。生牡蠣に初チャレンジ!「…味がない…」と呟いていましたが、醤油をつけ忘れていますよ〜!ですが全般的には満足したようで、なによりです。
食事の前の待ち合わせ時間、少し余裕があったのですが、ちょうどビックカメラが目の前にあり、ホスエの友人ルイスが「プロジェクター欲しいんだよね」と漏らしたことから、「じゃあ見に行こう!」という話になりました。
売り場に着くや否や、ルイスは商品を比較し始め、ものの15分ほどで決心。あっという間に買い物を済ませてしまいました。
日本は過去30年に例を見ない記録的な円安。外貨ベースで見ると、日本国内の物価上昇は意味がないほど円の価値は下がっています。ルイスにとってみれば、日本は商品が揃っていて、しかもそのどれもが、日本より物価上昇が深刻なコスタリカより安い。ただし、収入もそれを追いかけるように上昇しています。いわゆる「爆買い」をするにうってつけというわけです。
実際、コスタリカ人の20代の若者が、仕事でちょっとお金を貯めて3週間も日本旅行をするなどということは、少なくともほんの数年前までは考えられないことでした。それくらい両国の経済には開きがあったはずなのですが、コスタリカという遠い中米の小国から普通の若者が気軽に長期間、日本に観光旅行で訪れるということ自体、日本の世界における経済的ポジションやコスタリカとの逆転現象を如実に表しています。
この後彼らは長野、京都、姫路と、「進撃のコスタリカ人」よろしく日本各地を観光して回り、弊所のある九州までやってきます。その顛末は、また次回。
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